アイノコトバ。 





「テメェは俺を殺す気なのか」
「あァ?」
「生き急がなきゃ、俺は死ぬだろ」

 迷った時点で。
 疑った時点で。
 一瞬でも止まった時点で。

 走り続けろ。

 見失ったら死ぬ。転げ落ちるのは、一瞬の永遠。

 サンジはきょとんとした様子でゾロを見た。
 それから軽く唇を曲げて、いつもの表情をつくる。

 薄く、煙草の煙を吐き出した。

「テメェ、そんなんで死ぬのか」

 仮にも大剣豪を目指す奴が。
 何て簡単なんだ。

「じゃあ、死ねよ」



「俺にひっかかって死んでみやがれクソ野郎」